パソコンで温度計 #3
今回は、I2C接続の温度センサー STTS751をケーブルを使ってArduinoに接続できるようにして、ついでに防水仕様にしてみました。
単なる思い付きですが、一応目的としては、沸騰した水の温度を測ってSTTS751の精度を確認してみようと言ったところです。
結果はすでに上の写真でネタバレしてますが・・・
配線
STTS751はSOT23-6パッケージのチップ。
空中配線で良いかなとも思ったのですが、やはり作業がしやすいように変換基盤に乗せて使うことにします。
STTS751は6本足ですが、イベント出力は無しで、アドレス決定の接続は変換基板上で行うこととして、VCC, GND, SCL, SCAの4本の信号だけをケーブルで繋ぐこととします。
ケーブルにはジュンフロン線を使いました。
普通に4芯ケーブル使おうかと思ったのですが、今回は耐熱温度に拘ってこのケーブルを選びました。
しかし、単芯なのであまり曲げ伸ばしはできないし、4本束ねると結構固い。
まあ仕方が無いか・・・
このジュンフロン線は、連続使用温度が-100~+150℃とかなり広い温度範囲で利用できます。
お店でケーブルを色々と物色してみたのですが、耐熱と表記があってもだいたい80℃止まり。
100℃以上の耐熱でも、連続使用に耐えるのがなかなか無くて、有っても高額なので費用的にも厳しいなか、このケーブルが10mパックが300円と比較的安めだったのでこれに決定。
このケーブルを熱収縮チューブで束ねて利用することにします。
ちなみに、1本を切って使えばいいかと思って、黒を1本だけ買って来たのですが、これは失敗。
どのケーブルがどこに接続されているのだか訳が分からなくなります。
表面
裏面です。裏面にチップコンデンサを取り付けたのですが、後から調べて分かったのが、このコンデンサの耐熱温度は85℃らしくて・・・どうしましょう?
こちらは、センサーの出力端子で、ブレッドボードに挿して使うことを想定。
出力端子も小さいユニバーサル基板を使って作成した。
(写真の信号表記は単なる自分用メモ)
とりあえず、こんな感じで配線は終了。
この状態でArduinoに接続して、実際に動作することを確認してから次に防水加工を行います。
防水
防水加工は露出している金属部分を接着剤で固めると言う手法で行います。
接着剤は、100均で買ったエポキシ樹脂10分硬化タイプを使いました。
温度測定がどの部分で行われているのか分からないのですが、とりあえずSTTS751のモールドのトップ部分だけ接着剤が付かないようにして、その他の部分に接着剤をたっぷりと塗りました。
ちなみに、このエポキシの接着剤は10分で硬化と書かれていますが、厚塗りしたせいか完全に硬化するまでに数時間かかりました。
実験
エポキシの硬化を待ってから、さっそく熱湯の温度測定の実験を行います。
(実際には丸1日以上待ったので、さっそくと言うのは間違い)
作ったセンサーを鍋に張った水に投入。
緊張の一瞬でしたが問題無く動いています。
この時の常温の水の温度は約10℃でした。
センサーはこのように、ケーブルに炎の熱が当たらないようにカメラの3脚を利用して鍋の上から水中に浸ける。
センサーを浸けたまま、中火で加熱し温度の上昇を観察。
45.3℃まで上がった。もう触れられない。
ほぼ沸騰状態。あと一歩。
そして、99.9℃で温度の上昇がストップしました。
火加減によって多少上下しますが概ね100℃で沸騰していることが分かります。
これは思ってた以上の精度ですね。
尚、今回の温度の測定には、Arduinoで作ったプログラムと温度表示アプリを使っています。
と言うわけで、以上です。
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